新卒学生に送る内定通知書の内容と参考テンプレート3パターン

2022-11-01

大後 ひろ子

C-OLING代表 ブランディングコンサルタント

採用新卒採用

内定通知書とは

採用担当者の方の中には、内定通知書の取り扱いや、内定通知書の正しい書き方がわからずに悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?

「内定通知書」とは、一般的に新卒で採用する学生に対し、企業から内定したことを知らせる書類です。
新卒の学生は採用試験から入社まで期間が開くため、内定者にとっては「間違いなく内定していますよ」と企業が内定を証明する重要な書類なのです。
そのような重要な書類の扱い方、内定通知書の正しい書き方を、こちらの記事でご紹介しましょう。

内定通知書を送るタイミングは

採用試験で合格した学生には、まずは電話やメールなどでいち早く内定を通知するのが一般的です。
そしてその後、できるだけ時間をおかずに内定通知書を郵送します。
採用試験の結果を学生は心待ちにしています。
企業としては一刻も早く安心させてあげられるよう、できるだけ早く通知してあげましょう。

もし企業が内定連絡をしてから、内定通知書をなかなか送付しなかった場合、学生のモチベーションは下がり、辞退へと傾いてしまう可能性も少なくありません。
このことからも、内定通知書はできるだけ早く送付しましょう。

ただし、最近では内定通知書を郵送せず、メールでの内定通知で終わりにする企業も多くなってきたようです。

内定通知の仕方は

などが挙げられますが、これは会社によって異なり、どれが正解というものではありません。
しかしながら、「内定メールの案内と内定通知書」の方がより丁寧ですし、「内定承諾書」、「労働条件通知書」も一緒に送ることができるため、内定辞退を防いだり、トラブルを回避したりすることにも役立つでしょう。

内定通知書の必須項目

内定通知書に必要な項目は、以下の項目です。

なお「同封書類」として内定通知書と一緒に同封する書類がある場合には、書類の名称を記載しましょう。

同封書類

具体的な書類には、以下のようなものがあります。

内定承諾書

入社の意思を承諾するための書類であり、内定辞退を防止するためにも重要な書類です。
内定承諾書を返送してもらうことで内定が確定となります。
内定者が返送しやすいように、返送用封筒も同封するのが一般的です。

入社誓約書

入社にあたり、企業との約束事について誓約するための書類です。

身元保証書

本人が入社後、企業に与えた損害への賠償を本人、または身元保証人が行う責任を記載した書類です。

労働条件通知書

労働条件通知書は作成せずに、内定通知書内に労働条件を記載することも可能です。

内定通知書のテンプレート

内定通知書の基本文例を記載します。
必要に応じて参考にしてください。

【パターン1:シンプル+同封書類あり】

 

令和〇〇年〇月〇日
△△ △△様

株式会社〇〇〇〇
代表取締役△△△ △△

内定通知書

拝啓 時下、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
さて、このたびは、弊社入社試験にご応募いただきまして、誠にありがとうございました。
厳正な選考の結果、貴殿の採用が内定いたしましたので、ご連絡申し上げます。
つきましては、同封の必要書類に記入、署名・捺印の上、期限までにご返送くださいますようお願い申し上げます。
敬具

                    記

同封書類

・入社承諾書
・誓約書
・身元保証書

提出期限        
令和〇〇年〇月〇日(〇)必着

ご不明な点がありましたら人事部(〇〇-〇〇〇-〇〇〇〇〇)、担当△△までお問い合せください。

以上

 

【パターン2:丁寧+同封書類あり】


令和〇年〇〇月〇〇日
〇〇 〇〇様
株式会社〇〇〇〇 
代表取締役△△△ △△

内定通知書

 拝啓 貴殿におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
 さて、このたびは弊社の新卒社員採用試験に際し、ご応募、並びに度々ご来社いただきまして、誠にありがとうございました。
慎重な選考の結果、貴殿の採用を決定いたしましたので、ここにご連絡申し上げます。
なお、入社日については別途ご連絡いたします。

末筆となりましたが、貴殿と共に働く日を社員一同心待ちにしております。
残り少ない学生生活でもご健康に留意され、引き続き学業に精励されますようお願い申し上げます。

敬具

・同封書類        入社承諾書 〇通
入社誓約書 〇通
身元保証書 〇通
返信用封筒 〇通

・提出期限       令和〇年〇〇月〇〇日(〇曜日)まで
※同封の返信用封筒に入れて提出期限までにご返送ください。

・お問合せ先    人事部 採用担当 〇〇 〇〇
電話番号 〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
※ご不明点がございましたら、上記の番号までお問い合せください。

以上

 

【パターン3:内定通知メール】


件名:株式会社○○ 採用試験結果のご連絡

◯◯様

先日は弊社の採用試験面接にご足労いただき、誠にありがとうございました。
株式会社◯◯ 人事部の△△と申します。

厳正なる選考の結果、◯◯様の採用内定が決定いたしましたのでご報告申し上げます。
おめでとうございます。

つきましては、下記の書類を別便で郵送いたしましたので、
必要事項を記入し、押印のうえ、
令和◯年◯月◯日までにご返送いただくようお願いいたします。


1.入社承諾書
2.身元保証書

入社日の日程に関しましては、
改めてご連絡させていただきます。

ご質問などございましたら、下記までご連絡ください。
連絡先:人事部◯◯-◯◯◯◯-◯◯◯◯(担当△△)

○○様と一緒に働ける日を社員一同、楽しみにしております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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署名(企業名、担当者名など)
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内定通知書について理解し、自社にマッチした内定通知書を作成しよう!

 

 

「内定通知書」では学生に対し、応募へのお礼の言葉を伝えるとともに、選考結果をはっきりと簡潔に伝えることが重要です。
加えて、入社に関する必要書類の提出など、入社までに行ってほしい手順も詳しく伝えましょう。

内定通知書のテンプレートなども参考にし、自社に合った内定通知書を作成していち早く学生に送る準備をしてみてはいかがでしょうか。
 

WRITER

麻生さきこ

ライター

キャリアアドバイザーとして求職者のカウンセリングや面接対策、就職セミナーなどに携わり、求職者と企業の双方の立場から就職支援、採用支援を行った経験あり。 個人事業主として開業後は、人材分野のほか、学習・教育分野、医療分野、サブカルチャー関連など幅広いジャンルでの執筆活動、インタビュー取材を多数行う。WEB媒体はもとより、広告、新聞、雑誌など紙面での記事執筆経験あり。硬軟使い分けたコラム、エッセイも得意。