採用マーケティングで優位ポジションを確立!人材を効率的に採用しよう!
2022-09-29
大後 ひろ子
C-OLING代表 ブランディングコンサルタント
採用その他
企業の採用活動のカギ「採用マーケティング」
企業の採用活動が激化する中で、人事担当の方はより効果的な採用活動を模索されていませんか?
なかなか人材採用の成果が表れない企業にオススメしたいのが「採用マーケティング」です。
「採用マーケティングって聞いたことはあるけれど、何をするの?」
「採用活動を効果的に行いたいけど、マーケティングでうまく行くの?」
まだ採用マーケティングについてご存じない人事担当の方もいらっしゃることでしょう。
そこでこちらのページでは、優秀な人材を採用するためのキーポイントともいえる「採用マーケティング」の考え方や活用方法をお伝えしていきます。
採用マーケティングとは
採用マーケティングとは、マーケティングの手法や考え方を採用活動に置き換えた、採用を効果的に行うための手段です。
「マーケティング」は経済分野でよく聞く言葉ですが、一言でいえば「市場競争で優位に立ち、勝てるポジション」をつくる活動のことです。
この活動を採用活動に当てはめた場合、「人材採用市場における企業競争において、自社が欲しい人材を優位に採用できるポジション」をつくろうという活動が採用マーケティングになります。
優位なポジションを確保するためには採用市場へのアプローチと同時に、自社の職場環境の改善、採用条件などを魅力的にする努力、近年ではデジタルツールを利用した自社アピールも必要でしょう。
採用マーケティングを行い、戦略的な人材採用を可能にしていきましょう。
新卒採用と採用マーケティング
経団連が2021年から従来の就職活動のルールを廃止しました。
このことから、インターンシップ、就職説明会、エントリー、面接といった就職活動の長期化、就職活動の複雑化が見込まれます。
そのため、企業側は学生が就職活動をスタートさせる2、3年前から積極的にアプローチを試みるケースが増えてくるでしょう。
特に就職説明会や会社説明会といったオフラインのイベントだけではなく、SNSなどを通じた企業情報の提供も必要となるはずです。
新卒採用でより優秀な学生を採用するためにも、企業は採用マーケティングを活用し、他社よりも優位なポジションを確保することが重要になります。
中途採用と採用マーケティング
近年、転職活動は一般化しており、中途採用で入社した社員を抱える企業は半数近くを占めると推測されます。
転職希望者が増加したことで、さまざまな価値観を持つ優秀な人材が中途採用の市場に流入することになりました。
この結果、企業は「優秀な人材に自社を選んでもらう」というスタンスが必要となりました。
選ばれる企業のポジションを確立することは、まさに採用マーケティングの視点そのものです。
また、転職希望者のニーズなどをデータ活用によっていち早く収集し、よりスピード感を持って採用活動を展開すれば、短期決戦型の中途採用において他社より優位な立場に立つことができるでしょう。
採用マーケティングの「チャネル」と「ファネル」
採用マーケティングにおける「チャネル」
「チャネル」とは集客するための媒体、経路のことです。
チャネルが多いほど集客率は上がるため、どのような媒体を利用するかが重要です。
採用プロセスにおいては、求人媒体、採用イベント、SNS、人材紹介などがチャネルにあたります。
採用マーケティングの注目チャネルは以下のようなものがあります。
ソーシャル・リクルーティング(SNS)
候補者にメッセージを伝える上で有効なツールです。 特に学生にとっては使い慣れているツールであり、非常に効率的に効果を発揮するでしょう。
ダイレクトリクルーティング
データベースやSNSを通じ、企業から候補者へ直接アプローチをする方法です。
リファラル採用
自社で働く社員を通じて、ターゲット人材にアプローチする方法です。
オウンドメディア・リクルーティング
自社運用メディアを通じ、ターゲット人材の応募を誘導する方法です。採用メッセージを具体的に訴求することに長けています。
採用マーケティングにおける「ファネル」
「ファネル」とはマーケティング用語であり、「漏斗」という意味で使われます。
幅広い集客が行われ、その中からふるいにかけられた見込み顧客が、検討し、商談から成約へと流れていく中で、ターゲットが少数になっていくことを表しています。
これらを採用のプロセスに当てはめた場合、以下の通りになります。
認知
潜在的ターゲットの幅広い学生に対して、自社をアピールします。
興味・関心
就職活動中の学生にターゲットを絞り、各種メディアやイベントを利用してターゲットを応募へと誘導します。
応募
自社へ興味を持った学生をターゲットにし、個別対応に切り替えて応募へと導きます。
選考
公正に選考を行いつつ、別ルートでコミュニケーションの機会を設け、他社よりも自社が優れている点をアピールする機会を設けます。
内定
入社意思をしっかりと固めてもらうための対応を行います。「内定辞退」がないよう、対策は入念に行いましょう。
各々の採用プロセスにおいて、自社がどのようなアプローチを行うかがキーポイントだといえるでしょう。
採用マーケティングを行うメリット
低コストで採用が可能
ターゲットのペルソナ設定や、ターゲットに特化した訴求を行うことで、効果が見込めないチャネルへのコストを削減することができます。
長期で活躍できるターゲット人材を獲得できる
採用マーケティングを繰り返し行うことで、企業に採用ノウハウが蓄積され、母集団におけるターゲット人材の含有率を増加させることができます。
さらにターゲットと企業のマッチング精度を向上させることで、退職者を減らすこともできます。
結果として、長期的に安定した活躍を期待できる、マッチング率の高い人材を獲得できるのです。
採用マーケティングで勝ち抜きましょう!
採用マーケティングを成功させるために、企業はそれぞれのターゲットに合わせた情報を提供する必要があります。
特に近年では採用候補者の興味・関心や志向は多様化しているため、効率的にターゲットの母数を増やす手段としてITツールやデータの活用は欠かせません。
ツールを活用することは、効率的な採用プロセスを築くことにつながるのです。
今後の人材採用市場は一層競争が激しくなるでしょう。
優秀な人材獲得のために採用マーケティングを活用し、競合他社よりも優位に立てるようなポジションを確立して採用競争を勝ち抜いていきましょう。