就活生の内定倍率と大卒有効求人倍率は?まだ間に合う新卒採用!
2022-11-28
大後 ひろ子
C-OLING代表 ブランディングコンサルタント
採用新卒採用
22年新卒採用の行方は?
感染症の影響により、22年新卒学生の採用スケジュールの見直しを行ったり、後ろ倒しや採用計画自体の検討を行ったりした企業もあることでしょう。
人事担当の方は例年以上に頭を悩ませ、新卒採用に関して計画を練られたことと思います。
こちらのページでは、22年卒の大卒有効求人倍率、内定倍率、就活生の動向などを紹介していきますので、今年度採用のラストスパートとして新卒採用の活動に役立ててください。
大卒有効求人倍率、内定倍率とは?
そもそも「有効求人倍率」、「内定倍率」とは、どのように導き出すのでしょうか?
有効求人倍率
有効求人倍率は、1人の求職者に対して、何件の求人があるかを示す数値です。
「仕事を求める人の数」÷「求人数」
で求められ、「大卒」の有効求人倍率であれば、大卒者に対する求人が何件あるか、と絞った数字になります。
有効求人倍率が高いと働き手が必要であるということになり、倍率が低いと仕事をしたいと希望している人が多いととらえられ、景気・不景気の判断や予測、採用市場の動向にも利用されます。
有効求人倍率の数字が大きいほど、就職がしやすいと言えるでしょう。
内定倍率
内定倍率は、
「新卒採用の枠に応募した学生の人数」÷「企業が定めた内定者数」
で求められる割合のことです。
応募した学生とは、エントリーシートを提出するなど企業の新卒採用選考に正式に応募した学生のことをいい、その学生数を内定した人数で割った数字です。
少ない内定者数に対して応募した学生が多いほど、内定倍率は高くなります。
内定者数が10人の企業に100人の学生が応募した場合、内定倍率は10倍ですが、応募した学生が1000人だった場合、倍率は100倍と算出できます。
22年新卒採用≫大学有効求人倍率は?
「第37回 ワークス大卒求人倍率調査(2021年卒)/リクルートワークス研究所」の調査によると、2022年3月卒業予定の学生を対象とした大卒求人倍率は1.50倍だそうです。
これは前回、2021年卒業予定の学生を対象とした調査の1.53倍より0.03ポイント減の結果です。
要因としては、
- 中小企業で採用の予定数が激減したこと、
- 飲食店・宿泊業など感染症の影響を受けやすい業種が採用予定数を控えたこと
が挙げられるでしょう。
≪22年新卒就活生≫内定倍率は?
就職みらい研究所による「就職プロセス調査 (2022年卒)」の2021年9月1日時点での内定状況を参照すると、大学生(※大学院生は除く)の就職内定率は、90.0%となり、前月から4.7ポイント増加しています。
特に8月中の内定増加幅は過去3年間の調査で最も大きくなっていました。
これは感染症の影響で企業が就職・採用活動の後ろ倒しを行ったことと、8月中に就職活動をしていた学生が一定数いたことにより、9月の内定率の増加につながったのでしょう。
2022年卒業見込みの就活生、活動はまだ続けるのか?
2022年4月入社まで半年を切り、就職活動を続ける学生は実際どれぐらいいるのでしょうか。
就職みらい研究所による「就職プロセス調査 (2022年卒)」の2021年9月1日時点での内定状況を参照すると、2021年の9月1日時点では約3割の学生が就職活動を継続するという結果が出ています。
学生が就職活動を続ける理由として挙げているのは、
卒業後の進路を変更したことにより、就職活動を始めた
- すでに内定はもらっているが、自分が納得するところを選びたいのでぎりぎりまで就職活動を行うつもりである
- 就職活動はずっと続けているが内定がまだない
- 国家公務員採用試験の結果、就職活動を始めた
などです。
まだまだ就職活動を行っている学生も多く、新卒採用を行いたい企業としてはこの時期に就職活動を行う学生を見逃す手はないでしょう。
間に合わせたい!今からできる新卒採用の手法
では、今この時期に就職活動を行っている学生を採用するためには、どのような手法を取ることが有効なのでしょうか。
ダイレクトリクルーティング
企業側から就活生にアプローチする「ダイレクトリクルーティング」で、主体的に気になる学生へピンポイントでアプローチしてはいかがでしょうか。
スカウトツールを利用する学生は多く、まだ就職活動中の学生へ積極的にアプローチが行えます。
新卒紹介サービス
新卒紹介サービスを利用することで、企業は自社のターゲット像にマッチした就活生を紹介してもらうことができます。
就職活動中の学生との接点をつくることができるうえ、エージェントが自社のアピールも代行してくれます。
エージェントのサポートを受けることで自社の採用プロセスを簡略化し、採用活動にかかる時間を削減することもできます。
この時期、短時間で少人数の採用を行いたい企業には最も効率的で効果的な手法といえるでしょう。
イベント開催
会社説明会や就職説明会など、合同、自社に限らず、小規模な就職活動イベントを行うことでターゲットとなる学生を集め、素早い選考を行うことで新卒採用に間に合います。
理系・文系、業種別など、
特化したイベントであれば、よりターゲットに結び付きやすいでしょう。
SNS・YouTube
学生にとってSNSやYouTubeは身近な存在です。
就職活動の情報収集をすることも当然の状況になっているので、就職活動中の学生との接点づくりに活用しない手はありません。
採用内容やその目的により、企業が使用すべきツールは異なりますが、自社にとって最適なツールを利用し、採用活動を行っている企業であると認知してもらうことで就職活動中の学生を応募へと促すこともできるでしょう。
まだ間に合う新卒採用!
感染症の影響が止まない中、例年通りが通用しない採用活動を行わなくてはならない企業、人事担当の方は大変なことでしょう。
しかし、就職活動中の学生はまだいます。
学生へのアプローチを怠らず、採用市場、就職活動生の動向を調査しながら、採用スケ
ジュールを練り、コンパクトで効率的な新卒採用活動のラストスパートをかけましょう。