勤怠管理システムとは何か? 導入するメリットや選び方などを解説
2022-11-14
大後 ひろ子
C-OLING代表 ブランディングコンサルタント
労務勤務管理
月末になると従業員の勤務時間を集計したり、給与計算をしたり、膨大な業務に追われているという人も少なくないのでは? タイムカードなどを使ったアナログ的な勤怠管理は作業量が大きくなる反面、どうしても不正行為が発生するリスクを避けられません。こうした問題を解決し、法改正などにも柔軟に対応してくれるのが最近注目を集める「勤怠管理システム」です。こちらの記事では、勤怠管理システムの概要や選び方のポイントなどをわかりやすく解説します。上手に運用するためのコツもお伝えしますので、ぜひ参考になさってください。
勤怠管理システムとは?
勤怠管理システムとは、従業員の出退勤時刻や休暇、残業時間などを管理するシステムのことをいいます。これまでは従業員の出退勤時刻を管理するアイテムとして、多くの会社がタイムカード(タイムレコーダー)を導入していました。しかし、働き方改革をはじめとした法改正やリモートワークの拡大などにより、最近では勤怠管理システムを導入する会社が増えています。
勤怠管理システムの特徴
タイムカードと同様に、勤怠管理システムのメインとなるのは「打刻機能」です。これまで従業員の出退勤時にはタイムレコーダーにタイムカードを差し込んで打刻するのが一般的でした。一方、勤怠管理システムではパソコンやスマートフォンなどWeb経由で打刻ができるほか、アプリを使っていつでも・どこからでも打刻できるのが特徴です。
勤怠管理システムで打刻されたデータは自動で集計され、ほかのシステム(給与計算システムなど)と連携できることがほとんどです。このほか有給休暇などの申請・承認機能、長時間労働に対するアラート機能、シフト管理など、文字どおり勤怠管理にまつわるさまざまな機能が盛り込まれています。
勤怠管理システムを導入する目的・メリット
勤怠管理システムを導入する目的は、(1)労務管理の強化(2)業務効率化(3)多様な働き方への対応の大きく3つに分けられます。
1)労務管理の強化
労務管理の強化の内容は「法令遵守」と「不正防止」です。
2019年の労働基準法改正により、会社の規模にかかわらず
- 従業員に有給休暇(最低でも1年に5日)を取得させること
- 時間外労働の上限規制(月45時間・年間360時間)の順守
が義務となり、会社はこれまでよりもさらに適切に労務管理を行う必要が出てきました。
勤怠管理システムが優れているのは、正確な勤怠状況をリアルタイムに把握できる点です。月末に残業を集計した時点で時間外労働が45時間を超えていたことに気付くような事態を避けられ、従業員の有給消化状況も随時確認することができます。
また、エクセルやタイムカードを使った従来型の勤怠管理では、従業員による不正を完全に回避できませんでした。しかし、従業員本人しかアクセスできない生体認証機能が付いているもの、GPS機能を備えたサービスなどを利用すれば、不正行為の防止につながるでしょう。
2)業務効率化
従来型の勤怠管理を行っている会社では、従業員の勤務日数や勤務時間を集計する作業に膨大な時間が必要です。毎月月末になると担当者は毎日残業をしなければならない……といったケースも珍しくないようです。従来型の方法では毎日タイムカードを押す従業員、内容を確認する管理職にかかる負担も少なくありませんでした。
勤怠管理システムは、従業員の負担軽減・業務効率アップにも役立ちます。従業員は自身の出退勤時刻をスマートフォンやICカードを使って登録でき、そのデータはリアルタイムに集計されます。不正や入力ミスなどの心配がないため、月末の膨大な業務に忙殺されることもなくなります。
3)多様な働き方への対応
新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、多くの会社がリモートワークの導入を始めました。こうした社会情勢の変化に柔軟に対応できる点も、勤怠管理システムの特徴といえます。クラウド型の勤怠管理システムであれば、従業員がどこにいてもパソコンやスマートフォンによって出退勤時刻を登録することが可能です。同様に、勤怠状況の管理者もリモートにより承認・管理を行えます。
勤怠管理システムの選び方
勤怠管理システムはさまざまなメリットのあるサービスですが、導入を成功させるためには自社に適したサービスを選ぶことが大切です。ここでは、勤怠管理システムを比較するときのポイントを解説しましょう。
1)カスタマイズが可能か?
もしもあなたの会社がフレックス制や変形労働時間制などを導入しているなら、そのシステムが自社の従業員の雇用形態にマッチするかどうかを確認する必要があります。
さまざまな職種・雇用形態で働く従業員の勤怠状況を一元管理できるか、管理画面から簡単にカスタマイズできるかなどをチェックするといいでしょう。サポート窓口でカスタマイズをサポートしてくれるサービスもあるので、各社の製品やサービス内容をよく確認してみてください。
2)クラウド型? サーバー型?
勤怠管理システムを導入する際は、システムの運用方法を確認しておくことも大切です。最近はインターネットを利用して運用するクラウド型が主流となっており、短期間・低コストで導入できる点が人気を集めています。
一方、サーバー型は社内のネットワークを利用して運用します。こちらはカスタマイズの自由度が高いため、従業員の職種のバリエーションが多い会社などにおすすめです。
3)ほかのシステムと連携できるか?
勤怠管理システムに登録されて自動集計された情報は、給与を計算する際の基礎データとなります。月末の作業に忙殺される事態を回避するためにも、給与計算システムとうまく連携できるかどうか確認しておきましょう。また、パソコンのほかにスマートフォンやタブレットでも操作可能かどうかといったこともシステム選びのポイントになります。
勤怠管理システムは導入してからが本番。上手に運用していこう!
勤怠管理システムを導入したからといって、すべてが順調に進むとは限りません。最初のステップとして、社内できちんとしたルールを作るとともに従業員への周知を徹底することが大切です。次に、何かトラブルがあったとき対応するチームなどを作っておくのがおすすめです。勤怠システムのサポート制度なども上手に活用しながら、スムーズな運用を目指しましょう!